若葉・九条の会ニュースレター No 121
2月例会
日 時 : 2月23日(日)午後2時~4時30分
会 場 : みつわ台公民館 講堂
内 容 :「憲法をめぐる情勢とわたしたちの闘い」*を読み討論
* 2024/11/22 川越市での高田健さんの講演要旨
テキストは当日配布します どなたでもどうぞおいでください
3月例会
日 時 : 3月23日(日)午後2時~4時30分
会 場 : みつわ台公民館講堂
内 容 : 2025年は選挙の年。千葉県知事選挙、千葉市長選挙、夏には参議院選挙もあります。民主主義とは? 市民連合 野党共闘 投票率 SNSによる情報操作などについて考えてみませんか。
スタンディングアピールを 毎月3日 12:30~13:30 千葉駅前で行っています。雨天などで中止もあります。 問合せ は 090-9304-1030 (鎌倉)まで。
2024/11/24 例会報告。参加者:16名
崎山比早子さんは、「原子力発電のしくみ」から話されました。例会においでになれなかった方のために要旨を書いていただきました。
なぜ日本は「核兵器禁止条約」に署名しないのか?
なぜ世界は原子力発電を止められないのか?
−――共通項は
プルトニウムと原子力村?−―
西都賀 崎山比早子
2017年に核兵器禁止条約が国連で成立し、同年のノーベル平和賞がICANに授与されました。2024年9月には世界で94ヶ国がこの条約に署名し、73ヶ国が批准しています。そして2024年には日本被団協が同賞を受賞しました。
それでもなお唯一の戦争被爆国の日本政府は核兵器禁止条約批准に後ろ向きであるばかりか原子力発電推進に方向転換しました。原爆と原発はウラン235の核分裂エネルギーを使うという点で同じであり、原発を運転することによって原爆の原料であるプルトニウムが産生されますから両者を切り離すことはできません。日本は核武装したいために原発を止めないのだという指摘には一理あります。更に核産業で巨利を得ている原子力村の圧力もあるでしょう。
原発による電気は安いと長らく言われてきましたが、今や風力、太陽光発電の3〜6倍高い発電方法となりました。又地球温暖化に原子力と言われますが、温暖化が進むと湖水や河川の水温が上がり、水量が減るため原発を冷却できなくなる可能性が高くなります。温暖化に一番弱い発電方法が原発なのです。
原発がなぜ危険なのか、それは原料であるウラン235が核分裂を起こすと高い放射線をだす放射性物質が使用済み核燃料の中にたまるからです。実際にこれらがチョルノービリや東電福島原発事故で重大な環境汚染を引き起こしました。日本を始め世界中で原発を稼働している国で、この使用済み核燃料をどうするのか決めた国はフィンランドとノルウエーしかありません。原発がトイレなきマンションと言われるゆえんです。
自然エネルギーは安くて安全なのに、なぜ地震大国である日本が、高くてこの上なく危険な原発を選択するのか。主権者である私達が方向転換させる必要があります。
原発が 原爆になる 恐ろしさ
乱鬼龍
交 流 広 場
崎山先生の講義をきいて
香西麻里子
原子力発電の原理、原爆の核分裂の仕組み、福島原発設置の歴史、福島原発事故前の原子力教育と安全神話、日本の原発が地震発生地帯に立地していること、原発の耐震性が極めて低いこと、世界と日本の原発の現状、原発の管理、放射線による被爆など、多岐に渡る内容を包括的に教えて頂きました。同時に、原子力発電についてはそれだけ多くの視点から十分な議論が必要であると理解しました。
2024年12月に公開された第7次エネルギー基本計画の素案では、原子力発電の「依存度を低減する」という文言が削除され、再生可能エネルギーとともに「最大限活用する」方針が示されました。一方で、審議会委員の選出や議論の透明性、資料中に記載されているデータやコストの算出方法に対する疑問の声や結論ありきではないかという指摘も耳にしました。
福島原発事故の検証、福島原発被災地の復興、避難者の帰還が未だなされておらず、放射性廃棄物処理問題も進展がない中、将来的な安全性を完全に保証できないという極めて重大な点について十分な議論を尽くすことなく、脱炭素と短期的コストや安全供給という短絡的に思われる主張に基づき、原発推進・再稼働の動きが加速していることは危機感を覚えます。国策と経済が最優先され、そのためには科学的エビデンスやこれまでに蓄積された専門知、一般市民の人権は軽視されるという状況には憂慮せざるをえません。
利害や意見が対立する難題に取り組むには時間をかけた十分な議論が不可欠であり、それは容易なことではありませんが、様々な立場の人々の意見に耳を傾け、根拠のある情報とデータに基づいた透明性のある議論が行われることを望みます。
本の紹介
「プルトニウムの恐怖」高木仁三郎著
岩波新書 千葉市図書館蔵
用 語 解 説
核兵器禁止条約
核兵器の全廃に向けた初の国際条約。
2017年7月の国連総会で採択され、2021年1月に発効。前文は「核兵器の全廃こそが、二度と使われないことを保証する唯一の方法」とうたい、第1条では開発、実験、生産、製造、取得、占有、貯蔵のほか、使用または使用するとの威嚇の禁止などを規定した。2024年9月時点で世界の94か国・地域が署名し、73か国・地域が批准している。
ICAN = 核兵器廃絶国際キャンペーン
ICBM = 大陸間弾道ミサイル
G7 = 先進7か国(米国・カナダ・仏・英・独・イタリア・日本)
GX = グリーントランスフォーメーション
化石燃料中心の経済構造をクリーンエネルギー中心に移行させ経済社会システム全体の変革を目指す取り組み
貸 出 し い た し ま す
DVD
☆ ヒロシマ 葬られた内部被ばく
☆ 流すな汚染水!止めよう原発!3/30集会 小出裕章さん講演
☆ 荒野に希望の灯をともす~医師・中村哲 現地活動35年の軌跡
書籍
♢ 『自衛隊も米軍も、日本にはいらない!』~災害救助即応隊構想で日本を真の平和国家に~
花岡しげる著 花伝社
♢ 『なぜ日本は原発を止められないのか?』 青木美希著 文春新書
♢ 『はだしのゲン』1巻~7巻 中沢啓治著 中公コミック
♢ 『イスラエル軍元兵士が語る非戦論』 ダニー・ネフセタイ著 永尾俊彦 構成 集英社新書
♢ 『台湾侵攻に巻き込まれる日本』 半田滋著 あけび書房
♢ 『「核兵器廃絶」と憲法9条』 大久保賢一著 日本評論社
♢ 『9条を活かす日本――15%が社会を変える 伊藤千尋著 新日本出版社
ブックレット
★『平和憲法で戦争をさせない』――立憲主義と安保法制違憲訴訟
寺井 一弘・伊藤 真著
★『新たな改憲の危機と九条の会運動の意義』 渡辺 治・高田 健著
―― 九条の会ブックレット
貸出期間:原則2週間
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返送先は 発送時に明記します
申込先:090-9304-1030(鎌倉)
報 告
12月22日(日)14:00~16:30 例会
「2024年をふりかえって」
参加者:8名
主な出来事
2024/1/1 能登半島地震
1 2023年に始まったパレスチナ戦争激化
2/28 経済安保法案提出
3/26 次期戦闘機輸出解禁
6 弾薬庫建設
9/30 岸田政権終わる
10/1 第1次石破内閣
10/27 衆議院選挙 自公政権敗北 改憲派3分の2 割る
11/11 被団協ノーベル平和賞受賞
12/3 韓国尹大統領「戒厳令」
12 深まる日米軍産一体化
12/17 原発「最大限活用」に転換 経産省
お 出 か け 情 報
♯ 市民と野党の共闘 再構築をめざして
日 時:2月15日(土)午後1:30~3:40
会 場:都賀コミュニティセンター
基調報告:
パネルディスカッション
奥野総一郎・山崎はるゆき・鎌倉・夏目・米元
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「若葉・九条の会」
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若葉・九条の会ニューズレター No.121
2025/2/1発行 編集人:鎌倉淑子
発行責任者:木村忠彦 若葉区みつわ台5-41-6
県立泉高等学校 吹奏楽部の演奏 2025/1/13 第17回わかば新春平和と文化のつどい