ニュースレター 5
第5号(2005.12.15発行)
10月例会・勉強会
「国民投票法と憲法を巡る国会状況」開催
10月23日にみつわ台公民館で10月例会と勉強会を開催しました。勉強会は上記のテーマで筑紫建彦氏(憲法を生かす会事務局次長)に話してもらいました。講師は長年の衆議院議員秘書経験をもとに永田町の裏話も含めて国会での憲法を巡る政党間の取り引きや、やり取りについてリアルな話に引き込まれました。
発表されたばかりの自民党新憲法案を中心に「九条」ばかりでなく「前文」や「国民の権利・義務」「政教分離」「憲法改正規定」など広範囲にわたる改正についてその危険性と実現性についてあらためて危惧をアピールされました。また、民主党や公明党の憲法改正への対応についても危険性を指摘された。
「国民投票法案」をめぐる動きとその狙いについて国民の監視と阻止する活動を呼びかけました。(藤木武夫)
やはり世論がカギ
筑紫さんの講演を拝聴しました。国会で9割以上を占める改憲派議員の唯一のアキレス腱が“国民の根強い9条支持”という指摘に共感を覚えました。自民党の中川国対委員長は「発議は4,5年先」と発言していますが、その真偽はともかく、9条を支持する国民世論が障碍になっていることは確かだろうと思います。今後、世論の分断に向けて『平和のための軍隊』などといった喧伝が強められる可能性があります。私達の活動をどう広げていくか、正念場を迎えているのではないでしょうか。(村松 勇)
自民党憲法改正草案を学ぶ   
 内藤専大教授を招いて
 11月の勉強会は内藤光博専修大学法学部(憲法学)教授を招いて、11月22日に自民党結党50周年大会で発表された「新憲法草案」の狙い、真意、内容について約2時間にわたり質疑も含めてじっくりお話していただきました。
 この草案はたんなる憲法改正ではなく、まったく「新しい憲法を制定」しようというもので、その狙いは逐条投票でなく一括投票にしようというところにある。またこの草案は日本国憲法の基本理念である「前文」の全文削除・改定に象徴されるように、「基本的人権の尊重」「平和主義」「国民主権」という現憲法の3大原則が骨抜き変容されることになる大変な改悪であると鋭く指摘された。 この草案の狙いと意味するものを次の5点にまとめられた。
1) 国益と国家の利益を第一とする 2) 戦争が出来る国にする 3) 国民の権利を制限する 4) 思想・言論・表現の自由を抑制する 5) 総理大臣独裁への道を開くもの。質疑のなかで、「若い人をどう取り込むか」「戦争の現実を若者に知らせていく」「政権交代がほとんどなかったため民主主義が機能しなかったため憲法遵守がおろそかになった」というような意見がだされた。そして最後に先生から「憲法は市民の闘いの武器である」という締めの言葉がありました。
(藤木武夫)
語り継がなくては・・・!
「若葉9条の会」世話人会恒例の学習会。今回は、専修大学法学部 内藤光博教授から、自民党憲法改訂案のねらいと問題点について学びました。内藤教授は憲法学者という立場から、現憲法と自民党憲法案の違い、例えば、「てにをは」や「修飾語」の追加などで趣旨がどう変わるか、主客がどう転倒するかなど鋭い分析をされていました。私自身大学で憲法を学んできましたので、今回は40年ぶりのゼミ参加の気持ちに浸れました。
この討論では、「教育の憲法」といわれる教育基本法改悪の策動や、現場で進んでいる基本法骨抜きの状況報告もありましたが、内藤教授への参加者からの「今の大学生は現憲法についてどう考えていますか?」との質問に、「7-8割は改憲派でしょう」との回答。これには私に少々ショックを受けましたが、続いて、「将来に希望が無く、現状肯定の若者が多いが、戦後の日本の平和維持に憲法第9条がどれだけ寄与してきたかを具体的に話すと『9条守れ』に変わります。人は変わるのです。ですから多いに語ることが重要です」の報告にホットさせられもしました。やはり教育が大切だと言う事を実感させられました。
今、日本も戦争を体験した方々が少なくなってきています。私も戦争を知らない世代です。それでも親からは戦争の悲惨さ・悲劇を聞いてきました。戦争を知らない私達が、戦争を知らない息子や娘達に、そして彼等・彼女達がその息子や娘達にどう伝えるのか?これは私達たちだけでなく、本来は国家としても大きな問題のはずです。ヨーロッパや日本を除くアジアの国々では、それを語り継ぐために官民上げて取り組んでいる。大変うらやましい事です。残念ながら日本は逆の方向に行っています。だからこそ「9条守れ」の声を上げ、この策動を打ち破りたいと思っています。(小宮豊治)
「若葉・九条の会」の輪(和)を広げましょう 織旗もできました
「若葉・九条の会」の旗を作りました。例会で旗とかでアッピールするものがほしいと話がでていました。年金者・九条の会で「平和憲法を守ろう」と緑地に白ぬきの字の旗を販売していました。団体名が入っていないものがありましたので、「若葉・九条の会」と緑のフェルトでアップリケをし、シンボルマークを刺繍しました。集会や宣伝の時に使っていただければと思います。旗竿はお貸しします。(森村 敏子)
呼びかけ人メッセージその5
§「戦争をしない国から戦争をする国」にしようと,今、憲法第9条がゴミ箱に捨てられようとしています。日本の,そして世界の平和のために「憲法守れ」の多数派づくりをめざします(小宮豊治 会社員)
§世界に誇る憲法第9条を世界の常識に!私達の闘いは,日本と世界,そして地球の未来を賭けた,壮大なロマン実現の運度でもあります。頑張りましょう!(小宮美津枝 主婦)

ニュースレター  第5号(2005.12.15発行)

10月例会・勉強会
「国民投票法と憲法を巡る国会状況」開催
10月23日にみつわ台公民館で10月例会と勉強会を開催しました。勉強会は上記のテーマで筑紫建彦氏(憲法を生かす会事務局次長)に話してもらいました。講師は長年の衆議院議員秘書経験をもとに永田町の裏話も含めて国会での憲法を巡る政党間の取り引きや、やり取りについてリアルな話に引き込まれました。
発表されたばかりの自民党新憲法案を中心に「九条」ばかりでなく「前文」や「国民の権利・義務」「政教分離」「憲法改正規定」など広範囲にわたる改正についてその危険性と実現性についてあらためて危惧をアピールされました。また、民主党や公明党の憲法改正への対応についても危険性を指摘された。
「国民投票法案」をめぐる動きとその狙いについて国民の監視と阻止する活動を呼びかけました。(藤木武夫)
やはり世論がカギ
筑紫さんの講演を拝聴しました。国会で9割以上を占める改憲派議員の唯一のアキレス腱が“国民の根強い9条支持”という指摘に共感を覚えました。自民党の中川国対委員長は「発議は4,5年先」と発言していますが、その真偽はともかく、9条を支持する国民世論が障碍になっていることは確かだろうと思います。今後、世論の分断に向けて『平和のための軍隊』などといった喧伝が強められる可能性があります。私達の活動をどう広げていくか、正念場を迎えているのではないでしょうか。(村松 勇)

自民党憲法改正草案を学ぶ   
 内藤専大教授を招いて
11月の勉強会は内藤光博専修大学法学部(憲法学)教授を招いて、11月22日に自民党結党50周年大会で発表された「新憲法草案」の狙い、真意、内容について約2時間にわたり質疑も含めてじっくりお話していただきました。
 この草案はたんなる憲法改正ではなく、まったく「新しい憲法を制定」しようというもので、その狙いは逐条投票でなく一括投票にしようというところにある。またこの草案は日本国憲法の基本理念である「前文」の全文削除・改定に象徴されるように、「基本的人権の尊重」「平和主義」「国民主権」という現憲法の3大原則が骨抜き変容されることになる大変な改悪であると鋭く指摘された。 この草案の狙いと意味するものを次の5点にまとめられた。
1) 国益と国家の利益を第一とする 2) 戦争が出来る国にする 3) 国民の権利を制限する 4) 思想・言論・表現の自由を抑制する 5) 総理大臣独裁への道を開くもの。質疑のなかで、「若い人をどう取り込むか」「戦争の現実を若者に知らせていく」「政権交代がほとんどなかったため民主主義が機能しなかったため憲法遵守がおろそかになった」というような意見がだされた。そして最後に先生から「憲法は市民の闘いの武器である」という締めの言葉がありました。
(藤木武夫)

語り継がなくては・・・
「若葉9条の会」世話人会恒例の学習会。今回は、専修大学法学部 内藤光博教授から、自民党憲法改訂案のねらいと問題点について学びました。内藤教授は憲法学者という立場から、現憲法と自民党憲法案の違い、例えば、「てにをは」や「修飾語」の追加などで趣旨がどう変わるか、主客がどう転倒するかなど鋭い分析をされていました。私自身大学で憲法を学んできましたので、今回は40年ぶりのゼミ参加の気持ちに浸れました。

この討論では、「教育の憲法」といわれる教育基本法改悪の策動や、現場で進んでいる基本法骨抜きの状況報告もありましたが、内藤教授への参加者からの「今の大学生は現憲法についてどう考えていますか?」との質問に、「7-8割は改憲派でしょう」との回答。これには私に少々ショックを受けましたが、続いて、「将来に希望が無く、現状肯定の若者が多いが、戦後の日本の平和維持に憲法第9条がどれだけ寄与してきたかを具体的に話すと『9条守れ』に変わります。人は変わるのです。ですから多いに語ることが重要です」の報告にホットさせられもしました。やはり教育が大切だと言う事を実感させられました。

今、日本も戦争を体験した方々が少なくなってきています。私も戦争を知らない世代です。それでも親からは戦争の悲惨さ・悲劇を聞いてきました。戦争を知らない私達が、戦争を知らない息子や娘達に、そして彼等・彼女達がその息子や娘達にどう伝えるのか?これは私達たちだけでなく、本来は国家としても大きな問題のはずです。ヨーロッパや日本を除くアジアの国々では、それを語り継ぐために官民上げて取り組んでいる。大変うらやましい事です。残念ながら日本は逆の方向に行っています。だからこそ「9条守れ」の声を上げ、この策動を打ち破りたいと思っています。(小宮豊治)

「若葉・九条の会」の輪(和)を広げましょう 織旗もできました 「若葉・九条の会」の旗を作りました。例会で旗とかでアッピールするものがほしいと話がでていました。年金者・九条の会で「平和憲法を守ろう」と緑地に白ぬきの字の旗を販売していました。団体名が入っていないものがありましたので、「若葉・九条の会」と緑のフェルトでアップリケをし、シンボルマークを刺繍しました。集会や宣伝の時に使っていただければと思います。旗竿はお貸しします。(森村 敏子)

呼びかけ人メッセージその5
§「戦争をしない国から戦争をする国」にしようと,今、憲法第9条がゴミ箱に捨てられようとしています。日本の,そして世界の平和のために「憲法守れ」の多数派づくりをめざします(小宮豊治 会社員)
§世界に誇る憲法第9条を世界の常識に!私達の闘いは,日本と世界,そして地球の未来を賭けた,壮大なロマン実現の運度でもあります。頑張りましょう!(小宮美津枝 主婦)