若葉・九条の会ニュースレター No 69

                          2016.6.15発行
                             ホームページhttp://wakabaarticle9.com/
                    代表 木村 忠彦043-255-3904
 
憲法9条 守る?変える?シール投票 結果報告
実施日   5月5日(祝・木)午後1時30分~3時  
場 所    千葉市都市モノレール動物公園駅陸橋上
                  守る      変える     わからない    投票総数
      201人  9人    39人      249人
            
                     JR千葉駅クリスタルドーム
      守る    変える   わからない  投票総数
      56人    1人     14人       71人
 
                    全国江別市から鹿児島市まで46か所 5月9日までの期間
      守る    変える   わからない    投票総数
                      4290人      515人            634人        5439人
                         79%     9%       12%
 
良く晴れた子どもの日、ライオンがやってきた動物公園は家族連れで大賑わいでした。8割の人たちが「憲法9条を守る」にシールを貼っていきました。
(左の写真は当日の模様です)
         
 
 
私たちは、憲法を手放さない!
日本国憲法第9条
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
 
6月定例会 お知らせ
◇6月26日(日)午後2時~4時30分    
 みつわ台公民館講堂にて
  映画「日本と原発 4年後」弁護士・河合弘之監督を観ます。
  「若葉・九条の会」副代表の崎山比早子さん(福島原発事故の元国会事故調査委員)が出ています。
   参加費:無料(各地の上映会は通常1000円以上です。お見逃しなく!)
 
交流広場   戦争の記憶Ⅱ 68号続き   みつわ台・大城戸紀子
 
東京大空襲
・・・夜の坂道は滑るし寒いので昼間のようには走れないながら普段から裏山の畑は遊び場でもあったのですぐに登れた。数え切れないほどの大編隊の戦闘機を照らす探照灯が遠い夜空を縦横斜めに走り、焼夷弾の弾ける度に真昼より明るくなり、寒くて、怖くて、きれいで、生まれて初めての光景に歯ぐきをガチガチ言わせて震えた。後から音もなく付いてきた父が「この分では東京だけでは済むまい」「市川、横浜辺りもやられているな」と吐き捨てるように呟いた。「アメリカっていっぱい飛行機があるんだねー」「これじゃニッポン負けちゃうよー」と叫んだら「不埒な事を言うもんじゃないっ」と父にゲンコツされた。この夜の爆音は大人になっても耳に残り、今でも低空で飛ぶヘリの音や、飛行機の音は心穏やかに聞こえない。この大空襲の翌日の麦畑は一面に灰を撒いたように真っ黒になっていた。風向きで飛んできた大空襲による燃えカスだった。花模様の布切れや、本の焦げ端などなど、「東京は全滅だろうな」と父の一言。
 
国民学校一年生
 昭和二十年四月国民学校に入学、着物に、もんぺで下駄履きだった。全員胸と防空頭巾に名札を付けていた。戦争は誰が見ても敗色が濃く、せっかく登校しても防空壕へ直行の日が多かった。盆地の真ん中に建つ校舎は兵器工場と間違われて爆撃される危険があったとか、後で大人たちから聞いた。防空壕は校舎の南側の土手に竪穴式に掘った物で雨の後は排水が悪く、じめじめして下駄が泥んこになった。 一番、切なかったのはトイレだった。警報が止むまで外に出してはもらえない。「先生しょんべん」一人言い出すと四、五人の手が上がる。「我慢しなさいっ」と一喝され泣きだす友達もいて仕方なく「這って行くのよ」と許可が出る。皆地べたを四つん這いになってすぐそばの桜の根本で用を済ませるやいなや、四つん這いで壕に戻った。先生は壕から頭だけ出して待っていてくれた。私達一年生の担任は若い女の先生だった。警報の解除までよく歌を教えてくれて皆で合唱した。「こんなにデッケエ声で歌ったら敵の飛行機に聞こえちゃうよ」と本気で心配する友達もいた。幼稚園などない時代だったのに狭い防空壕ですぐ仲良くなれた。 頻繁に鳴る警報の中の登下校も危険だった。だいたい太平洋からの敵機はひとっ飛びで村の真上に来てしまい、空襲警報が間に合わない事がよくあった。耳ざとい私達は山向こうの爆音で「来るなッ」と直感した。防空頭巾をかぶり班で登下校していた私達は直ぐ上の兄と一緒に歩いた。「伏せろっ」の掛け声もろとも田圃の用水路や草むらにつっぷした。なんと私達をからかうように道路に沿って低空で飛び去った。ずぶ濡れになった防空頭巾はとてもかぶれないし、かと言っていつ敵機が襲ってくるかもしれない。私がべそをかいていると兄が「泣いている場合かよっ」と頭巾をひったくり、端からくるくる巻いて草むらに置くと全身で踏みつけた。ビックリするほど固く絞れて軽くなった。「兄ちゃんはすスゴイ。誰に教わったんだろう」と妙に感心した。そんな苦労をしながらの一学期の思い出は空襲の怖さと防空壕の暗さが強烈で、教室風景は殆ど想い出せないまま夏休みに入る。その夏休みの八月十五日、お盆の行事も真似ごとだと父が言っていた。よく覚えていないながら、戦争が終わった。ニッポンが負けた。我が家では灯火管制が解除になり、二階もお勝手も家中の電気が眩しく見えたことが強く印象に残っている。  ・・・次号 No.70に続く・・・
 
千葉大宮9条の会
4月から若手弁護士の会のメンバーを講師に「憲法談話会」を始めました。気軽にご参加ください。
参加費(講師の交通費・資料代と茶菓)は500円です。
時間:毎月第1日曜日午後2時~4時
会場:千葉大宮キリスト教会
HP:http://syazawa.jp/
(若葉区大宮町2880-69)
 TEL: 043-263-5330  矢澤
 主催:千葉大宮九条の会
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共催:憲法を考える若手弁護士の会
 
お仲間紹介―――矢澤新一郎さん
ご本人にプロフィールを語っていただきました
 1941年 東京都中央区西八丁堀に生まれる。4歳時に戦況が厳しくなったため一家は信州の赤穂(現在の駒ケ根)に疎開。東京の自宅は1945年の大空襲において全焼。小学4年の時に一家は東京都中央区霊岸島(現在の新川)に帰った。大学1年の時、シュバイッアーの人類みな兄弟の思想に触れてクリスチャンとなる。2年時60年安保闘争を経験。1972年~1997年までの25年間、千葉県教職員組合本部書記局に勤務。子ども達を再び戦場に送らない教職員組合運動に励む。1998年東京神学大学に進み2002年大学院を修了、牧師となる。初任地は美浜区の美浜教会(7年奉職)現在千葉大宮教会牧師。以前から九条の会にはネット上にて参加、今年3月、「憲法談話室」を立ち上げると同時に「九条の会千葉県」の野口宏事務局長のご案内で加入。「千葉大宮九条の会」を立ち上げた。
 
【ほ ん】
菅野完著『日本会議の研究』を読んで   西都賀・崎山比早子
 傍若無人に暴走を続ける安倍政権を強力に支え、自民党国会議員の多くが参加するという右翼団体「日本会議」、それはどんな組織なのか、いつできて、誰がそれを動かし何を目的に蠢動しているのか?在日特会によるヘイトスピーチや日本会議のメンバーである国会議員の暴言などの共通項を探って行くことによってその源にたどり着く。明治憲法の復活、占領体制打破、強烈な反共を掲げて愛国宗教家とも呼ばれた谷口雅春が1930年に創設した宗教団体「生長の家」である。生長の家信者の師弟からなる生長の家学生会全国総連合会(生学連)のメンバーであった4人が驚異的な執拗さで目的を達成しようと政治的な圧力と動員をかけ続けている。このようにほんの一握りの人間によって私たちの命である憲法が明治憲法に塗り替えられるのを阻止できないとしたら、あまりに情けない。敵の本体を知ることは民主主義を守る上でも大切である。是非一読を。(扶桑社新書・千葉市図書館蔵)
 
 
舩澤弘行さんのお話を聞いて
日々の暮らしから憲法を改めて読んでみた、やさしくて新しい視点だった。
・憲法が守っている日々の幸せ
1 平等(14条)
2 表現の自由(21条)
3 生存権(25条)
4 学ぶ権利(26条)
・幸せを脅かすのは?
1 緊急事態条項(自民党憲法改正草案)
2 新安保法制・集団的自衛権(戦争が現実になり福祉予算が削られ防衛予算増)
3 知る権利が奪われる(特別秘密保護法)(報道の自由が危なくなる)
・最後に、日々の幸せを脅かすものとして
「世の中の空気・雰囲気」の問題を提起された。これは「自公政権」はよろしくないということではなくて自分自身に問うことだと考える。「この憲法が国民に保証する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」12条
                                 (都賀の台・鎌倉淑子)
お出かけ情報
「送還日記」千葉上映会
6月12日(日)第1回上映10:00~ 第2回上映13:30~
千葉市生涯学習センター地下1階小ホール
キム・ドンウォン監督作品ドキュメンタリー
16:30 からトークライブあり
朝鮮半島と日本、いろんなことがありますが、この映画は、南北朝鮮のお話。
当日:1500円 予約:1300円
高校生以下無料
問合せ:090-5301-8171(岡)e-mail このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。
 
ピース フェア 2016 in 千葉~~ 平和はともに創るもの ~~
6月15日(水)~19日(日)
会場 きぼーる 1階 アトリウム
ステージ:歌・演奏・ダンス・紙芝居・詩の朗読・手品など
パネル展示:千葉市空襲などの戦争体験・地図・写真など
入場無料 後援:千葉市教育委員会ほか
 
第15回平和のつどい戦後71年集会
日時:7月18日(月・休)12時開場
会場:千葉県教育会館大ホール
会費:1000円(中・高生、障がい者無料)
・長編映画「ソ満国境15歳の夏」上映
・講演 「安保関連法制と日本国憲法」島貫美穂子弁護士
・コーラス・太鼓・腹話術・フラダンス
主催:全日本年金者組合千葉支部市部協議会
 
編 集 後 記
秋のみつわ台公民館文化祭に「昭和の時代」を記憶する写真(兵隊さん、疎開など)や品物(例えば鉄兜、墨塗り教科書など)手紙、日記などの展示をしませんか。ご実家などで古いものを整理していて、なにか出て来ましたら捨てないで取っておいて下さい。大城戸さんの記憶力に脱帽してふと思いました。70代80代は戦争を語り継ぐことが出来る最後の世代だと思います。
▽ 正攻法で、愚直に抗う。(K)